建築手法の詳細(物置棟)
 物置棟の基礎は花崗岩が使用してあり資料館棟と同じ手法である。壁体は煉瓦積みであるが外壁、内壁ともに仕上材で覆ってあり詳細は不明である。根積み部分や軒蛇腹などは資料館棟と同じ手法であるが出隅部分には柱型を設けていない。
 北側の外部には突出して便所が設けてあり基礎は花崗岩を積上げ骨組みは木造で、壁は下見板張りであり増築を思わすような造りである。
 屋根は寄棟で便所部分は流れ葺きとしてある。葺材は当初資料館棟と同じトタン葺きだったものとみられ、改修前は波型スレート葺きで現在は洋瓦葺きである。小屋組は資料館棟と同じ真束小屋組で1間(1.82m)毎に配置され、寄棟部分は隅・妻小屋組を架けている。
 物置所・小使室・浴室庇は雲型の腕木を出しその上に逆反りの付いた目板屋根でアスファルト塗りであったが、現在はカラー鉄板葺きになっている。
 物置所と小使室を隔てる壁は屋根上まで突出させて防火壁を設けており、万が一の延焼を防ぐ工夫が施されている。
 物置所と小使室の出入口は木製の片引き戸であったがアルミ戸に改修してある。便所を除く窓は上げ下げ窓で外側には両開及び片開板戸が設けてある。
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